[00:00.71]例えば、其の病的な自己顕示。 [00:03.14]多様性を宣って、 [00:04.30]穿った面して、 [00:04.96]個性派を気取っている。 [00:06.21]即ち、非社交性の免罪符を掲げて、 [00:09.26]正当化して、繕っているだけ。 [00:11.59]本来、在るべき体は、 [00:12.79]其の字の通り。 [00:13.39]互い支え合って、 [00:14.79]其の間に立って、 [00:15.43]関わり合って、 [00:16.10]自己が生まれていく。 [00:17.11]ところが、 [00:17.46]為すべき命を出来損なって、 [00:18.73]互い違っていく。 [00:19.82]鏡に靠れ掛かってる連中は、 [00:21.32]「人間」と見做せますか? [00:23.82]プログラムをアップデート [00:26.46]故にバグった [00:29.13]名前すら存在しない [00:32.93]「NPC」 [01:16.33]例えば、能動的な希死念慮。 [01:18.64]懸命に這い蹲って、 [01:19.71]被害者面して、 [01:20.43]未来を嘆いている。 [01:21.62]即ち、空想的な理想像を重ねて、 [01:24.71]ヒロイックに酔って、 [01:25.46]篭っているだけ。 [01:27.18]存外、僕等の生死に意味は無いし、 [01:28.72]小説より奇異な事件も無い。 [01:30.01]凡そ三万日程度、寝て食って、 [01:31.60]遅かれ早かれ、 [01:32.23]其れ以上以下も無い。 [01:33.25]終焉に或る種、 [01:33.94]救済的な価値観を [01:34.95]持ってしまうのは、 [01:35.61]皮肉で恐縮ですが、 [01:36.65]「人間」らしいと思いませんか? [01:38.63]確かに、 [01:39.28]貴方の物語に於ける主人公は、 [01:41.49]他でもない貴方自身ですが、 [01:43.39]主観的な貴方が思う程、 [01:45.24]周りは貴方に興味が無いのです。 [01:47.51]ひと一人がいなくなったところで、 [01:49.01]記録上の扱いが変更されるだけで、 [01:51.57]世界は何の変哲も無く、 [01:53.13]依然回り続けます。 [01:54.64]貴方も私も、所詮は誰かの [01:56.53]NPCに過ぎないのです。 [01:58.85]物語の主人公を [02:01.50]真似てパクった [02:04.17]端役すら満足しない [02:09.35]「NPC」 [03:09.35] [03:09.85]